鬼滅の刃では様々な呼吸法が使われますが
その元祖であり始まりの呼吸(日の呼吸)の使い手、継国縁壱 (つぎくに よりいち) について今回の記事では解説します。
記事の中では唯一日の呼吸をつかえる炭治郎との関係性についてもまとめています。
継国縁壱の強さは無惨にさえ「化け物」といわせるほどです。唯一無惨の追い詰めた剣士、鬼滅の世界では最も強い人物となります。
もくじ
日の呼吸の剣士
継国縁壱(つぎくに よりいち)の過去
継国縁壱の幼少期

縁壱は上限の壱の黒死牟( 継国巌勝 )の双子の弟として生まれました。
生まれた時からすでに痣が発現していて、子供の頃から「透き通る世界」を見ることができていました。
双子は跡目争いの元となる不吉なものとされていて、痣のある縁壱 は気味悪がられ、生まれたときは父親に殺されそうになります。
母親の説得によりどうにか生かされましたが、 縁壱は 10歳になったら出家することが決まっていました。
兄とは差別をされた生活を送っていましたが、それに哀れんだ兄がある日手作りの笛を渡します。
その笛は縁壱にとってとても嬉しかったことで宝物のように大切にしました。
7歳になった頃、剣の稽古をしている巌勝に対して 縁壱は「兄上の夢はこの国で一番強い侍になることですか?」 と聞きます。
その時初めて 縁壱の声を 巌勝は聞きました。
それまでしゃべったことがなかった縁壱に対して、巌勝は耳が聞こえないものだと思っていたのですが、その時縁壱は自身も侍になると言って笑いました。
その笑顔に巌勝は気味悪がりました。(初めて見た笑顔だったため)
ある日、 巌勝の剣の先生の気まぐれから剣の振り方を縁壱に教え、試し打ちをさせた瞬間その先生は倒されてしまいました。縁壱はその時の感触が不快でそれ以降は侍になりたいとは言わなくなってしまいました。
縁壱は強さの秘訣を聞きに来た巌勝に対して打ち込んで来る前に肺が大きく動く。骨の向きや筋肉の収縮、血の流れをよく見ればいい。」と答えます。
この時にはすでに透明な世界を見ることができていた 縁壱 、巌勝は透明な世界を見ることができなかったためまるで理解をすることができませんでした。
巌勝がわかったことは 縁壱 が自分より優れているという事実だけがのこり、嫉妬の炎が燃え始めます。

ある日の夜、母親の死を見届けた 縁壱は、 巌勝 の部屋へ行き、母親が死んだ事、このまま寺にむかうこと(出家をする)を伝え家をでてしまいます。
縁壱の件の腕がわかったことで、父親は 縁壱を後継ぎにしようとしていたことを察知した縁壱は
自ら家をでることにしたのです。
縁壱は兄に対して
「いただいたこの笛を兄上だと思い、どれだけ離れていても挫けず日々精進いたします。」
笑顔で伝え、荷物ももたずに家をでていきました。。
そして巌勝 は母の手紙を読んだことにより、常に正しい行いをしてきた縁壱への怒りも憎悪へと変わってきます。
~継国家を出た後の縁壱の行動~
寺へはむかわず、どこまでも続く空の下を思い切り走りました、疲れることはなく縁壱は山の中にいてそこで田んぼの中にいる一人の同い年くらいの 女の子 を見つけます。
その 女の子 は桶をもったまま長い間動きませんでした。 縁壱が何をしているかと尋ねると女の子は
「流行り病で家族みんな死んじまった。一人になって寂しいから田んぼにいるおたまじゃくしを連れて帰ろうと思って。」
と答えます。しかし女の子は夕暮れになるとおたまじゃくしを田んぼへ逃がました。
縁壱が「連れて帰らないの?」と聞くと、
「 うん…。親兄弟と引き離されるこの子たちが可哀想じゃ。」
と答えます。
縁壱 「じゃあ俺が一緒に家へ帰ろう。」

女の子の名前は「うた」といい 黒曜石のような綺麗な瞳をしていました。
それからうたと 縁壱 は一緒に暮らし始めます。
うたはよくしゃべる女の子で、 縁壱はうたから生き物の体が透けてみえる人間はいないということを教えられます。
その時に漠然とあった疎外感の理由がわかったような気がしました。
その後 縁壱は、うたと夫婦になり子供を授かりましたが
臨月が近づいた時、 縁壱は産婆を呼びにでかけ、その途中でうずくまる老人を見つけたため、 縁壱は老人を助け産婆を呼ぶのは明日にすることにして家路へと戻りました。
日が暮れて家についた 縁壱が見た風景はお腹の子諸共、血に濡れたうたの姿でした。
うたと子供は鬼に殺され、縁壱は鬼を追ってきた剣士に声をかけられるまで、ぼんやりとうたと子供の亡骸を抱いていました。
縁壱は静かに家族と暮らすことが夢でした。
しかしその夢は鬼によって潰えます。
————————————-
その後 縁壱は鬼狩りの剣士 となり、鬼を追う者たちは昔からいたが、呼吸を使う剣士はいなかったため、縁壱は鬼狩りの剣士たちに呼吸を教えることとなります。
教えたことにより中でも元々柱たちが使っていた炎、風、水、雷、岩の剣術の型に上乗せして呼吸を使えば飛躍的に力が上昇しました。
その後、鬼に襲われていた巌勝を助け、巌勝は縁壱の強さに追いつくために家庭や地位など、全てを捨てて鬼狩りの剣士となります。
縁壱は自身が使う「日の呼吸」を惜しみなく教えていましたが、「日の呼吸」を使える剣士は現れずそのためにその剣士の特性にあわせた呼吸を教える形となったのです。
そして巌勝はいくら鍛錬しても派生の呼吸である『月の呼吸』しか使えないこと。
痣が発生した人間は25才までしか生きられないこと
縁壱に追いつくことができないこと
自分にはもう時間が残されていないことを悟った巌勝は無惨の勧誘により鬼となります。
鬼狩り時代~無惨と戦闘~
兄が鬼となった時を同じに、縁壱は鬼舞辻無惨と対面します。
縁壱は出会った瞬間自分がこの男を倒すために生まれたのだと理解をしました。
無惨は女の鬼(珠世さん)と行動をしていて
無惨は「呼吸を使う剣士にはもう興味がない。」
と言い攻撃をしてきました。縁壱はかすり傷でも死に至ると感じ取り、背筋を凍らせます。
そして無惨の体には七つの心臓、五つの脳があることを、透き通る世界から知ります。
この瞬間に「日の呼吸の型」が完成させ
次の瞬間、無惨の体をバラバラに切り裂きました。
縁壱の赫刀で斬られた無惨は身体が再生できずに困惑をしていると
縁壱は「命をなんだと思っている?」と問います。
無惨は返事をしません。無惨の顔は怒りで赤黒く染まり

とどめを刺そうとして、無惨に一歩近づくと、無惨の肉体は千八百もの肉片になってはじけ飛びます。
縁壱は千五百と少しの肉片を斬りましたが
残りの肉片を逃してしまいました。
縁壱が立ち尽くしていると、 無惨を倒せず悔しがっている珠世さんに 縁壱は無惨を倒す手助けを頼み、 珠世さんを逃がしました。
縁壱はその後、駆けつけた仲間から兄が鬼になった事を聞かされます。
無惨を倒せなかった事、珠世を逃した事、兄が鬼になった事
この3つのことから 鬼殺隊の隊員に責められ鬼殺隊から追放されてしまいます。
「自刃(自殺)せよ」と迫る隊員もいましたが、産屋敷家の当主がそれを止めました。
鬼殺隊追放後 ~ 炭治郎との関係~
縁壱は以前救った炭治郎の祖先である、炭吉とすやこの家を訪ねます。
誰かに話しを聞いてもらいたかった縁壱は、思い浮かんだのが炭治郎の祖先だったのです。
「お前たちが幸せそうで嬉しい。幸せそうな人間を見ると幸せな気持ちになる。この世はありとあらゆるものが美しい。この世界に生まれ落ちることができただけで幸福だと思う。」
と炭治郎の祖先に話し、自分の過去について話しました。
その話しは今までの話し、母親は縁壱の耳が聞こえないと思っており( 縁壱 が話さなかったため)
太陽の神が縁壱の耳を温かく照らしてくれるように耳飾りのお守りを作ってくれたこと
兄は縁壱に構った為に父に殴られた次の日、笛を持ってきて
「助けて欲しいと思ったら吹け。すぐに兄さんが助けにくる。」と言って笑う兄のことを慕っていたことを話します。
縁壱の過去を聞いた炭治郎の祖先の炭吉は 「縁壱さんは悪くない」 と言いましたが
縁壱は自分が無惨を逃がしたことを悔やんでいました。
その時炭吉の子供 にだっこをせがまれた縁壱は、子供を高く持ち上げると子供は声を上げて笑いました。その純粋な笑顔を見た 縁壱は涙を流し、子供を抱きしめました。
すみ子はその姿をみて
「そんなに泣いてどうしたの!きっと大丈夫よぉ。お腹いっぱいご飯食べさせてあげますから。ねっ!元気出して!」
と言い、縁壱の頭を撫でました。
すやこから剣の型をせがまれ、日の呼吸の型すべてを披露をします
その時炭吉はひとつも取りこぼさぬよう目に焼き付けました。
縁壱のその姿はまるで精霊のようで、その後、炭治郎家では神楽として受け継がれていきます。
別れ際、住吉に 縁壱は耳飾りを渡しました。
炭吉は「また遊びに来てください。」と言ったが、 縁壱は 返答をしなかったため
炭吉は遠ざかる縁壱に対して
「縁壱さん!後に繋ぎます!貴方に守られた命で…俺たちが!
貴方は価値のない人なんかじゃない!何も為せなかったなんて思わないでください!そんなこと絶対誰にも言わせない!
俺がこの耳飾りも、日の呼吸も、後世に伝える!約束します!」
それを聞いた 縁壱は
「ありがとう。」 と笑顔で手を振った

縁壱の最後
それから数十年
縁壱は八十歳を超えても生きていました。
赤い月の夜に鬼となった兄と再開をします。
縁壱は黒死牟の姿を見て「お労しや。兄上。」と涙を流し、刀を握ります。
縁壱の強さは全盛期の頃と変わらず兄 黒死牟 を追い詰めます。

しかし 縁壱の寿命はそこで尽きてしまい、立ったまま最後を迎えます。
縁壱の着物の中には兄から貰った笛が大切にしまわれていました。

コメント